研究課題
若手研究(B)
この研究は、ローマ帝政後期における法廷実務と古代レトリックとの関係を解明するという目的を有する。その目的を達成するため、古代レトリックの教科書的な著作から読み取れるレトリック理論と、パピルス史料を中心とする法廷実務の記録とを分析の対象とした。その結果、古代レトリックにおいて議論の枠組みを構成するために用いられた争点論という理論が、例えば模擬弁論のような実践的な弁論の練習に大きな影響を与えており、さらに実務における法廷弁論にもその痕跡が読み取られうることが判明した。
ローマ法