研究課題/領域番号 |
26780020
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山田 哲史 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (50634010)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | グローバル化と裁判所 / 憲法学 / 国際法学 / 国際法適合的解釈 / 自動執行性 / 直接適用可能性 |
研究実績の概要 |
平成26年度から継続して、米・独における、国際法の自動執行性ないし直接適用可能性の問題、加えて国際法の間接適用ないし国内法の国際法適合的解釈についての研究を深化させた。 国際法学者との対話も開始し、森肇志・東京大学教授、宍戸常寿・東京大学教授を中心とした、憲法学・国際法学の対話フォーラム形成の試みに参加した。具体的にはキックオフ会合でこれまでの研究成果を報告し、他の参加者から様々な示唆を受けた。 また、国立国会図書館より、この課題を含む、従来の研究内容についての説明聴取の依頼を受け、これに応じた。 以上のような研究の成果として、年度前半には、国内外の裁判所の間での「対話」についての英語論文を韓国の江原大学校の紀要に、投稿し、査読の上、掲載された。年度末には、所属先の紀要である、岡山大学法学会雑誌に「国内法の国際法適合的解釈」として、掲載・公表することができた。 ただし、2~3月に予定していたドイツにおける、資料収集・意見交換については、当初の想定を超えて、研究会における報告などが重なったため、これを断念し、28年度のできるだけ早い時期に行うこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アメリカ・ドイツにおける議論状況についての基本的な調査は終わり、アメリカについては、研究成果をまとめる段階に至っている。 実際、前述の通り、成果は、研究会や説明聴取、論文という形で着実に形になっているということができる。 ただし、これも前述の通り、ドイツにおける発展的な調査や資料収集は平成28年度に延期することになっており、28年度の早期にこれを行う必要がある。 以上の通りであり、若干問題がないわけではないが、進展は概ね順調であると言えよう。
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今後の研究の推進方策 |
ドイツにおける資料収集・意見交換をできるだけ早期に行い、準備を万全なものとした上で、ドイツにおける、国内裁判所のグローバル化時代の機能論について、ドイツ憲法上の「国際法友好原則」という観点からまとめ、論文として公表する。 年度末には、これまでの成果をまとめた書籍を刊行することを目標とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
2-3月にドイツにおける資料収集・意見交換を予定していたが、この時期に、想定以上の研究会等の報告・出席業務が重なり、延期せざるをえない状況に陥ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
28年度のできるだけ早期に、ドイツにおける資料収集・意見交換を実施する。
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