研究課題
若手研究(B)
本研究では,第1に,いわゆる純粋財産損害の不法行為法による保護について,日本法の現況と課題を明らかにした。そこでは,①純粋財産損害の賠償は原則として否定されるべきであるとの考え方(責任否定原則)を採用すべきかどうか,②民法709条の要件との関係でどのような問題があるかという2つの問題を検討し,それを踏まえて,不法行為法の立法的改革における課題にまで踏み込んだ検討を行った。第2に,各論的な課題として,流通市場における不実開示(有価証券報告書の虚偽記載)の問題について,ドイツ法の議論を分析した。
民法