研究課題/領域番号 |
26780075
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
張 睿暎 東京都市大学, メディア学部, 准教授 (80434231)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 著作権 / デジタル著作権取引所 / 著作物流通 / コンテンツ保護 / 知的財産 |
研究実績の概要 |
本研究は、デジタル著作権取引所(Digital Copyright Exchange:DCE)に関する以下の点を更に明らかにし、円滑な著作物流通のための制度設計に関して一定の示唆を得ることを目的とする。 1.韓国およびイギリスにおけるデジタル著作権取引所の仕組みと具体的な運用状況の調査・分析 :(1)デジタル著作権取引所の導入に関する両国政府の政策および立法における役割と取組み、(2)デジタル著作権取引所の導入および運用に関する著作権者の取組み、(3)デジタル著作権取引所の利用者である企業ユーザおよび個人ユーザの利用状況 2.日本におけるデジタル著作権取引所の導入のための制度設計への示唆 :(1)日本におけるデジタル著作権取引所に類似する民間の取組や広く著作物の利用許諾の実態や課題の検討、(2)上記1.の研究調査結果を検討・分析し、政府、権利者、利用者の各当事者の役割および法的仕組みを見出すための一定の示唆を提供 平成26年度には、1.論点整理および資料収集後、確認すべき点・質問すべき点をまとめて現地研究協力者に予め質問したうえで、2.イギリス・ロンドンおよび韓国・ソウルに行き、現地ヒアリングを行った。3.第1次現地調査の結果は、知財学会研究会および年次学術大会にて報告し、フィードバックを得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度は、予定通りに第1次現地調査を終え、研究会での中間報告もできたので、おむね順調に進んでいるといえる。韓国およびイギリスにおける状況の変化も研究協力者を通じて、そのつど情報を入手している。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は、平成26年度に得られた結果を基にして、(1)イギリス・ロンドンおよび韓国・ソウルでの第2次現地調査を実施する予定である。 (2)2次現地調査結果をふまえて、調査内容の比較分析をし、日本における円滑な著作物流通のための手段として、デジタル著作権取引所、もしくはそれに類似する制度の設計への示唆を整理する。研究の成果は公開することで、国内関係者への有意義な示唆提供につとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
格安航空券の購入等により、海外調査の旅費をおさえることができた。
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次年度使用額の使用計画 |
円安などの理由で、航空券価格が予定より高くなることが予想されるので、次年度使用額は、第2次海外調査の旅費に充当する予定である。
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