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2016 年度 実績報告書

ラテンアメリカにおけるポスト移行期の正義比較分析

研究課題

研究課題/領域番号 26780092
研究機関北海道大学

研究代表者

馬場 香織  北海道大学, 法学研究科, 准教授 (10725477)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードラテンアメリカ / 人権 / 移行期の正義
研究実績の概要

最終年度は主に、南米諸国およびメキシコの「ポスト移行期の正義」にかかわる研究成果の執筆に従事した。その一部として、アルゼンチン、メキシコ、ペルーにおける過去の人権侵害をめぐる取り組みに関する論考を発表した。3カ国の事例からは、「記憶」の保存と市民への発信を進めるうえで、行政府と市民団体の協力が重要となっていること、とりわけ、行政府が「記憶」事業に積極的である場合には事業がきわめて迅速に進められるが、政権交代後の事業の継続を保証するためには下位の自治体や市民団体を巻き込んだ枠組み作りが欠かせないことが示唆された。
加えて、より広く人権にかかわる問題として近年重要性を増しているメキシコの麻薬紛争と自警団運動についても考察を進め、学会にて研究成果の報告を行った。また、雇用の柔軟化の弊害が長らく指摘されてきたラテンアメリカの労働政策についても取り上げ、メキシコの労働法制改革に関して政策形成の側面から分析を行った。研究成果は研究叢書所収の論文として発表した。
本研究は長期的には、メキシコを中心とするラテンアメリカ諸国の人権をめぐる政策形成について、複数の政策領域についての知見を統合したモデルを提示することを目的としているが、その重要な一部をなす成果を得られたと考えている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 書評 Matthew E. Carnes, Continuity Despite Change: The Politics of Labor Regulaton in Latin America2016

    • 著者名/発表者名
      馬場香織
    • 雑誌名

      アジア経済

      巻: 57 ページ: 92-95

  • [雑誌論文] ラテンアメリカ―過去の人権侵害の記憶をたどって―2016

    • 著者名/発表者名
      馬場香織
    • 雑誌名

      アジ研ワールド・トレンド

      巻: 246 ページ: 42-45

  • [学会発表] 近年のメキシコにみる麻薬紛争と自警団の勃興2016

    • 著者名/発表者名
      馬場香織
    • 学会等名
      日本国際政治学会
    • 発表場所
      幕張メッセ(千葉県・千葉市)
    • 年月日
      2016-10-15
  • [図書] ラテンアメリカの市民社会組織―継続と変容―2016

    • 著者名/発表者名
      宇佐見耕一、菊池啓一、馬場香織、岡田勇、村上勇介、坂口安紀、近田亮平
    • 総ページ数
      265
    • 出版者
      アジア経済研究所

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公開日: 2018-01-16  

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