研究課題/領域番号 |
26780094
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
益田 直子 立教大学, 法学部, 特任准教授 (40725462)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 評価の利用 / 評価の影響 / ネットワーク / 評価の質 |
研究実績の概要 |
本研究は、政策評価の利用に関する理論的・実証的研究を行うことを目的としている。具体的な研究項目は、1.評価情報の利用に関する理論的・実証的研究の体系的な整理、2.日本を対象とした実証研究の実施、3.「1」と「2」の結果を踏まえた国際比較研究の3つであり、本年度は「1」に取り組む年度である。 本年度の成果と進捗状況は以下の通りである。 ①「評価の利用・影響」関連の文献リストを作成した。文献リストの作成手順は、まず、社会科学関連の主要な論文検索システムを使い「評価の利用・影響」に関連する文献を検索し、それらすべての論文の概要を確認の上で該当する論文を選択した。次に、選ばれた論文全てに目を通すとともに、論文内の引用文献で重要と思われる文献についても内容を確認の上リストに加えた。本作業は研究協力者の協力を得て実施した。②評価活動をめぐるネットワークに関する調査として、アメリカ評価学会の政策提言グループであるEPTFが公表している資料を調べた上で、EPTFの共同議長にインタビューを行った。③研究成果の公開を意識し、研究代表者のこれまでの研究業績のうち本研究目的と関連する論文の概要を英文化した。④評価研究においては、評価の利用を促す要因の代表的なものの1つとして「評価の質」を捉えていることから、論文「評価の質‐評価書の事後的分析の試み」を『会計検査研究』第50号において公表した。 以上の通り一定の成果を得ることができたものの、上記「1」の取組の最終目標である、研究の体系的な整理および分析枠組みの明確化の作業は継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
主たる理由は2点あると考える。1点目は、次年度からの実施を計画している実証研究のための分析枠組みの設定に、予定していたよりも多くの時間がかかっていることである。2点目は、研究に専念することが期待できる大学の休暇期間中に、就職活動に多くの時間と労力を割かざるを得なかったことである。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の早期の段階で実証研究のための分析枠組みの設定を終わらせるために、新任校での仕事のペースを早くつかみ、研究時間の確保に努める。また、学内の研究支援部局からの協力を得るとともに、研究協力者やその他の研究者との交流を深め、効率的な研究推進体制を作る。
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