研究課題
若手研究(B)
本研究は、未刊行の一次資料の分析を通じて、戦間期に勃興した北洋漁業を外交史の観点から再検討するものである。北洋漁業はソ連との間で、国境水域をめぐる種々の係争問題に一定の解決を見出しながら、1930年代に急成長を遂げた戦前日本の主要輸出産業であった。本研究は、企業家精神に富む漁業家等の非国家的主体が、政府や海軍を巻込みながら、日ソ間に安定した「海の国際関係」を構築することを試み、新産業を育成したユニークなプロセスを明らかにした。
政治学