研究実績の概要 |
連続時間での1つのものを有限期間内にサーチするモデルのうち、ある選択肢を暫定的に確保(「予約」)しておいて引き続きサーチを続けてからあとになって確保した選択肢を選ぶことが可能である場合について、研究を行った。この結果、選択肢が到着する頻度が非常に高い場合でもサーチは一定時間継続することが理論的に示された。また、その継続時間は、サーチに関わる人数が大きいほど、また、各人の利害対立が大きいほど長くなることがわかった。この結果は、"Multi-Agent Search with Deadline"の改稿版として公開した。「予約」が不可能な場合の分析は現在進行中である。 また、選択肢の出現順序に依存して行動が変化するような主体がいるときの選択結果および選択に要する期間の長さに関する特徴付けに関しても研究を行った。そのようなサーチにおいてよく知られた行動様式として、"satisficing choic" (Simon, 1950)と" successive choice" (Salant, 2003)がある。本研究では、これらの双方の特徴を兼ね備えた"divide-and-choose rule"を検討し、その特徴付けを行った。この結果は、論文" 'Divide-and-choose' in list-based decision problems"にまとめられている。
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