研究課題/領域番号 |
26780130
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 下関市立大学 (2018) 東京福祉大学 (2016-2017) 東京立正短期大学 (2015) 中央大学 (2014) |
研究代表者 |
荒井 智行 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (70634103)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | デュガルド・スチュアート / コンドルセ / 完全可能性の哲学 / 人間精神の哲学 / フランス・エコノミスト / T.R.マルサス / スコットランド啓蒙 / 文明社会 |
研究成果の概要 |
本年度の研究実績として,研究会・学会報告5回と学会誌への論文投稿1本があげられる。デュガルド・スチュアートとコンドルセの「完全可能性の哲学」を比較検討し,その成果として,学会報告(荒井智行「D. スチュアート『政治経済学講義』の解釈とフランス・エコノミスト哲学からの影響」,マルサス学会大会,2018年6月)を行った後で,スチュアートの完全可能性の哲学とチュルゴーやコンドルセ等のフランス・エコノミストのその哲学について比較考察した。2018年度内に学会誌(荒井智行「デュガルド・スチュアートとコンドルセの「完全可能性」の哲学」,『マルサス学会年報』第28号)に論文を投稿した(受理済み,印刷中)。
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自由記述の分野 |
経済学史・経済思想史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来,デュガルド・スチュアートは,『人間精神の哲学要綱』第2版(1802年)以降において,コンドルセの「完全可能性の哲学」を批判したと考えられてきたが,本研究では,『ブリタニカ百科辞典』第5版補巻に所収された論文「ヨーロッパにおける文芸復興以来の形而上学,倫理学および政治学の発展についての全般的展望」(1815-1821年)の中で論じられたフランス・エコノミスト哲学へのスチュアートの批評から,スチュアートがエコノミスト哲学を批判したわけではなく,むしろ擁護していた点を明示した。このことは,スコットランド啓蒙末期の道徳哲学がフランス哲学といかに関連していたのかを示す意義を有するものである。
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