本研究は契約理論の分野で近年注目されている関係的(暗黙的)契約を対象とし、特に関係的契約と組織設計の相互関係について理論的に明らかにすることを試みた。具体的には、企業組織において複数の従業員と複数の業務(タスク) が存在することを想定し、以下の4点を中心的に明らかにした。(i) 関係的契約と協力的タスクによるなチームワークの関係性 (ii) タスク配分による関係的契約を通じた相互監視体制の構築への影響 (iii) パートナーシップ組織でのタスク配分による関係的契約への影響 (iv)逐次的なタスクのもとでの監視の影響。
|