貿易の自由化が進む中で、非関税障壁の重要性が大きく取り上げられている。特に、環境規制が貿易構造や企業の費用構造を変化させている。本研究では、ベトナムとマレーシアの企業レベルの実証分析を行い、代表的な環境規制であるRoHS指令とREACH規則の影響の検証を行った。分析の結果、RoHS指令とREACH規則への適応は、企業の費用を増加させると同時に、輸出可能性を高めていることが明らかになった。加えて、輸出市場数については負の影響を持っており、規制施行地域であるEUへの輸出の集中が発生している可能性が示唆された。
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