研究課題
若手研究(B)
本研究では、特許データを用い、日本人発明者の異動の決定要因とその影響を分析した。分析の結果、異動による技術知識の波及効果は大きく、他企業から異動者を受け入れることで、組織内の個別発明者や組織全体の生産性が高まることが確認された。ただし、その効果は、異動する発明者の元々の生産性や、属する企業の規模の違いによっても異なることが示された。したがって、政策的には、画一的な流動性の向上は必ずしも望ましくなく、目的に応じた対象の変更や絞り込みが重要と考えられる。
イノベーションの経済学、法と経済学