有期雇用比率が、無期雇用に対する雇用保護規制には反応するが、有期雇用に対する規制には反応しないという、「非対称な代替効果」について、それを生み出す理論モデルの構築と関連する実証研究を行った。 理論研究では、生産関数に第三の生産要素を導入するという方法で、非対称な代替効果を生み出すモデルを構築した。また、労働需要側だけでなく供給側を含めたモデルを構築して、厚生分析へと議論を発展させた。実証研究では、eolデータと、CSRデータを企業毎にマッチングさせたデータベースを構築した。リーマンショック前後における雇用調整量を検証し、生産要素間の代替補完関係を明らかにした。
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