本研究では、国際比較の観点から遺産動機やそれ以外の世代間移転が親子同居、親子の消費行動、親の子への教育投資、子供から親への介護行動に与える影響について検証した。日本、中国、アメリカおよびインドのデータを用いて、理論的・実証的な分析を行った結果、国によって親子関係は大きく異なっていくことが分かった。日本人と中国人は比較的利己的であるに対し、インド人とアメリカ人は比較的に利他的であることから、高齢化が進んでいる中、介護市場への影響も異なっていくので、家庭内・家庭外の介護行動も異なっていくことが分かった。
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