本研究では、国際金融システムの安定化のための制度設計に関わる基礎的な分析をおこなった。その際に、本研究では特にグローバル流動性及び過剰流動性の国境を超えるspillover効果に注目して実証分析をおこなった点に大きな特徴がある。研究成果は大きく分類して以下の2点にまとめることができる。1つ目は、国際銀行ネットワーク効果を通じたグローバル流動性及び過剰流動性の増幅効果の証明、2つ目は金融危機の原因とされているnon-core liabilityの欧州内でのspillover効果の証明である。なお、これらの研究成果は海外の査読付き雑誌に現在投稿中である。
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