研究実績の概要 |
様々なプルーデンス政策と銀行の効率性・健全性との関係を実証的に検証することが本研究の目的であり、平成26年度の研究計画は「先行研究のサーベイ」「データの収集・整理」「Preliminary Analysisの実施」であった。 平成26年度は先行研究のサーベイに終始した。その中で実証方法の方向性がある程度見えてきたことが研究実績として挙げられる。当初、銀行の健全性の変化の検証の1つとしてハザードモデルを用いた分析を考えていたが、この分析方法を適用する為にはクリアしなければならない問題点(破綻イベントが少ないデータセットでどの様に破綻を定義するか)があった。しかし、時価総額の変化を代理変数とするアイディアを先行研究(Montgomery & Takahashi, 2015)から得た。また、効率性の検証に関しても、Karceski et al.(2005)などを踏まえイベントスタディーが本研究に適した手法であり、適用を検討することとした。 尚、Preliminary Analysisとして纏めた論文を国際学会で発表したことも研究実績の1つである。 Karceski, J., Ongena, S., & Smith, D. C. (2005). The impact of bank consolidation on commercial borrower welfare. The Journal of Finance, 60(4), 2043-2082. Montgomery, H., & Takahashi, Y. (2015). Are bank mergers good news for shareholders? The Effect of Bank Mergers on Client Firm Value and Bank-Firm Relationships. 未定稿
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