ドイツ企業経営における「ステイクホルダー」の実態を理論的・実践的に検討した。理論研究においては、まずこれまでのドイツ経営理論の展開を概観し、ステイクホルダーが理論的に考慮されるようになったのは60年代後半以降であること、80年代の企業倫理の登場以降さらにステイクホルダーの考察が増大したことを明らかにし、また企業倫理において「信頼」を軸とした新たな展開が見られることを確認した。実践研究では、ステイクホルダー・ダイアログに関わる関係者に聞き取りを行い、ステイクホルダーとの共通基盤の構築が重要であることを発見した。
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