研究課題/領域番号 |
26780209
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
横澤 公道 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (20636394)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 査読付き学術論文執筆 / 学会発表 / 学術論文 |
研究実績の概要 |
平成28年度の大きな実績の一つとして、6月にノルウェーのトロンハイムで行われたEuropean Operations Management Association(EurOMA)2016において研究成果の発表を行い、論文が学会誌に出版された。この論文においては知識移転に関する主要な理論であるSzulanski(1996, 2000)と社会ネットワーク構造理論が主に一組織から一組織への知識移転が主な調査対象であり、組織コミュニティに対する知識移転の調査はまだ少ないことから、組織コミュニティに対する知識移転の優位性は何か、そしてどのような特性を持ったコミュニティに知識移転が効率よくされるかという仮説をインド地場自動車部品サプライヤのケーススタディを用いて構築した。学会発表後の議論も盛り上がり参加者から数々の有益なフィードバックをもらうことができた。
さらに前年度の12月と2月に行われた二回にわたるインドでの調査の成果をまとめた論文2本が赤門マネジメントレビューに出版された。それらの論文では12月と2月の調査を踏まえ、インドに製造拠点を構える日系自動車部品メーカー四社の聞き取り調査から現場の現状と課題について描写し議論を行った。12月のインド現地調査の際に、中小企業は単独でのインド進出が難しいといわれる中で、中小企業ながらインドに進出し現段階では大きな成功を収めている企業について話を聞く機会があった。今回、その企業に調査を行う機会をいただき、貴重なデータをもらうことができた。今後、この調査を踏まえ論文にすることを考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
今年度は主に昨年度に2回に渡って行われた実地調査から得られたデータを成果としてまとめて発表、および出版するという作業を行った。学会発表1回と出版物3点という結果を見ても当初の計画以上に進展しているといってよい。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は、まだ査読付きジャーナルに投稿するにはデータが足りないのでさらにデータを収集することが重要になってくる。今年度は再度現地に赴きデータの収集を行う。集められたデータを踏まえて前年度執筆した学会論文をジャーナル論文へとアップグレードを行っていく。さらに、文献研究においても出版が可能と思える論文の執筆を行う予定である。また5月にはすでに学会発表が決定しており、成果の発表も順次行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた主な理由は、当初計画していた①2回の国内調査が一回になったこと、②インド現地調査を昨年度に2回行ったために今年度は行わなかったこと、③資料整理を自ら行ったこと、④英文校正も自ら行ったことでその他の費用が掛からなかったことである。
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次年度使用額の使用計画 |
使用計画としては、共同研究者とのインドの実地調査、また国際学会発表における旅費に充てる予定である。
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