本研究は日本における「知覚された組織的支援(Perceived Organizational Support:POS)」研究の進展を目指して取り組まれたものである。まず、文献研究を通してPOSに関する先行研究の整理を行った。次に、定性的調査と定量的調査の実施を通じて米国で開発されたPOSの測定尺度の日本での適応可能性と有用性の確認を行った。最後に、定量的調査を通じて時系列データの収集を行い、POSの従業員態度や行動への影響についての検証を試みた。分析結果から、POSが高まると部署メンバーへの知識提供と部署メンバーに対する信頼の促進および離職意思の低下に貢献することが示された。
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