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2018 年度 実績報告書

大企業国際移転の中での国内立地中小企業の戦略

研究課題

研究課題/領域番号 26780214
研究機関長野県立大学

研究代表者

首藤 聡一朗  長野県立大学, グローバルマネジメント学部, 准教授 (70456284)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワード中小企業論 / グローバル化の影響
研究実績の概要

大田区に立地する中小製造業企業と長野県諏訪市および岡谷市に立地する中小製造業企業に聞き取り調査を行った。
大田区の中小製造業企業に関しては、最先端の設備投資で顧客を引き付け続けている企業もあれば、ニッチ分野で生き残っている企業も存在した。また、既存研究で指摘されているように分業のコーディネーションで顧客の要望を満たしている企業も存在した。大田区の中小企業の企業数は減少し続けているが、聞き取り調査を行った企業に関する範囲では、経営をめぐる環境が従来と比べて厳しくなっているという声は聞こえなかった。ただ、大田区内の中小企業数が減少する中で、取引先を大田区域外の地方に求める動きは複数の企業で聞かれた。そして、その際の地方の企業との関係性の構築の重要性が確認できた。
長野県諏訪市および岡谷市に立地する中小製造業企業に関しては、直近の10年、既存の顧客からの受注減に直面した経験を持つ企業も複数存在したが、従来の加工技術を上手く活用し、転用しながら、自動車関連を中心として新規顧客を開拓していた。人件費が高騰する中、付加価値の低い業務を取りやめ、従来の業務により注力すると同時に、外部とコラボレーションしながら全く新しいビジネスに乗り出した企業もあった。
いずれの地域の企業も、大企業の海外進出による悪影響を受けたといえる企業は見当たらなかった。もちろん、仕事の中で、国内で組み立てられるものの割合は減少している企業が多かった。しかし、海外で組み立てられる部品もそれらの企業に発注されていたため、結果として売上は維持、あるいは向上していた企業が多かった。

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公開日: 2019-12-27  

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