本研究では、世代間技術代替を考慮したイノベーションの普及モデルの開発し、それを用いて、イノベーションの新規採用と旧世代からの代替に対し、国の特性が与える影響を分析した。その結果、新世代の新規採用と旧世代からの代替に対して国の特性がそれぞれ異なる影響を与えること、特に、国の文化的要因について、これまでイノベーションの普及に対して不確実性回避が負、権力格差が正、個人主義が負に有意な影響を与えるとされていたのに対し、本研究では、新世代の新規採用に対して不確実性回避が負、権力格差が正に有意な影響を与え、旧世代からの代替に対して個人主義と男らしさが負に有意な影響を与えることを新たに示唆した。
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