研究課題/領域番号 |
26780218
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研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
古瀬 公博 武蔵大学, 経済学部, 教授 (70401677)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 経済社会学 / オークション / 古物・骨董 / 市場秩序 / フィールド・リサーチ |
研究実績の概要 |
2014年度においては,調査としては,古物市場への参与観察を9件(新潟6件,埼玉1件,神奈川2件)行い,インタビュー調査を3件(新潟,東京,神奈川)行った.また,フィールド・リサーチと並行して,流質品市場の歴史的形成を追跡するために『質屋業報』(1930年創刊)を閲覧・整理する作業を行った. 2014年度における研究成果について,論文としては,「集合財としての市場秩序:古物・骨董の業者間市場のフィールド・リサーチ」(『武蔵大学論集』第62巻第2・3・4号,2015),および,“Provision of Collective Behavior in Market Settings: A Study of Closed-Auction Markets for Antiques and Secondhand Goods in Japan”(SSRN Social Science Research Network,http://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2545742)としてまとめた. また,研究報告は,国際学会において,"Norms, Hierarchy, and Market Order: A Study of Closed Auction Markets for Antiques and Secondhand Goods"(XVⅢ ISA World Congress,2014/7/17)として行い,国内の研究会においては,「集合財としての市場秩序:古物・骨董の業者間市場を対象に」(現代ビジネス研究会,東京経済大学,2014/11/28)として行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2014年度においては,参与観察やインタビュー調査,文献調査を予定通り進めることができた.また,研究成果としても,国際学会での報告や,2編の論文を公刊することができ,おおむね順調に進展していると判断することができる.
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今後の研究の推進方策 |
2015年度以降については,フィールドリサーチの対象を古書などにも広げ,骨董品や流質品との比較分析を進めていく予定である.また,歴史研究として,日本における流質品市場の形成過程の研究や,日欧の競売業の成立の比較分析も進めていく予定である. 研究成果の報告として,国際学会での報告を予定し,また,国内・国外の学術誌への投稿も引き続き行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
差額が生じた理由は,当初購入を予定していた物品購入を本科研費から支出することが不要となったためである.
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次年度使用額の使用計画 |
2015年度は,国際学会に参加する予定であるため,主に旅費として使用する予定である.
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