次世代自動車の開発・生産におけるオープン・イノベーション志向については,第1に,日欧の既存企業によるアプローチと米テスラによるそれとの2つに大別できる。第2に,これらの相違点は市場参入時の企業規模,技術開発力,商品企画力の差によって引き起こされる。第3に,日本の既存企業のうち中堅企業に限っては,欧州部品メーカーとの取引を増やすことによりオープン・イノベーション戦略の土壌が整いつつある。脱コモディティ化については,最もオープン・イノベーション志向の強かったテスラの製品投入スピードが鈍化しつつあることから,そもそもコモディティ化を懸念する大前提が崩れてしまっている。
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