2008年から、中国では『中華人民共和国労働合同法』が新しく施行されている。この法律はこれまでの労働法(1995年)と性格が違い、中国の労使関係には新しい変化を生み出している。本研究は製造企業4社に対してヒアリング調査を実施し、中国の生産現場で形成されてきている新しい労使関係の特徴を探った。主には以下の通りである。(1)非正規労働者の拡大:各社の生産現場では派遣労働や業務請負を積極的に活用している;(2)「計件工資」を実施している企業は依然として多いが、計件工資から計時工資へ切り替えようとしている企業も出てきている;(3)企業は様々に工夫して「労働契約法」の長期雇用への「誘導」に対抗している。
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