| 研究課題/領域番号 |
26780230
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| 研究機関 | 近畿大学 |
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研究代表者 |
筒井 万理子 近畿大学, 経営学部, 准教授 (40388492)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | イノベーションの普及 / パーソナル・ネットワーク分析 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、パーソナル・ネットワーク分析を用いてイノベーション普及のメカニズムを解明することにある。本年度は初年度にあたり、調査対象である医薬品業界の最近の業界動向について調査を行うとともに、本調査の目的を達成するための適切な調査条件と調査方法について検討を加えた。本研究では新薬というイノベーションの普及過程においてMR（医薬情報担当者）が重要な役割を果たすという仮定のもと、新薬が普及する過程でのMRのパーソナル・ネットワークの調査・分析の準備を進めた。
文献・資料調査ならびに医薬品企業へのヒアリングから、MRのパーソナル・ネットワーク調査を実施するにあたりつぎのような課題が明らかになった。医薬品の普及に影響を与える要因はひとつではない。したがって新薬が普及する過程においてMRの情報提供活動とは別の要因が普及に大きく影響している場合を避け、調査対象とする新薬を慎重に選ぶ必要がある。また、新薬の普及期間中に研究対象となるMRグループに人の移動がある場合はネットワークの分析する際にその影響を配慮する必要があると言える。そして医薬品会社に医薬品普及のためのパーソナル・ネットワーク作りの戦略的含意を提示するためには、各MRの医薬品普及への貢献度の測定方法も慎重に検討する必要がある。調査の対象となる新薬の特定や、新薬普及の成果としての各MRのパフォーマンスのデータ提供など、医薬品会社の十分な理解と協力が必要不可欠である。
そこで、イノベーションの普及過程に関する先行研究を精読するとともに、ネットワーク分析による成果とネットワークを構成する個々のパフォーマンスとの関連性の解明を試みる先行研究を精読し、質問項目を作成した。アンケート実施の際には質問対象となる新薬の普及に影響した諸要因を検討し、質問項目を再調整する必要が生じると考えられる。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的達成のためには調査企業協力のもとオリジナルデータの収集・分析を行う必要がある。かねてよりヒアリング、インタビューを実施してきた企業の状況が変化したため当該企業において本研究を行わず、新たに別の企業へ調査交渉を行うこととなった。
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| 今後の研究の推進方策 |
文献研究ならびに企業へのヒアリングから得られた知見から、理論枠組みの再調整を行う。新薬というイノベーションの普及過程の背景には複数の要因が影響しているため、数社の調査研究の成果を性急に比較分析する事は控え、本調査受け入れ可能な企業ひとつひとつの事例における医薬品普及プロセスの解明に注力する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
かねてよりヒアリング、インタビューを実施してきた企業の状況が変化したため、本研究の調査については新たに別の企業へ調査交渉を行うこととなった。複数の企業と調査依頼・ヒアリングのための日程の相談を行ったが、一部を除き多くの企業が来年度４月以降の日程を希望した。そのため、旅費ならびにヒアリングの内容をふまえた上で選択・購入予定であった医薬品業界専門書籍等の購入が遅れた。
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| 次年度使用額の使用計画 |
すでに次年度の４月、５月中の企業訪問の出張日程が決まっている。
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