本研究では、企業(主に多国籍企業)が製品ブランドを市場導入の地理的範囲により3つの類型(グローバル・ブランド、リージョナル・ブランド、ローカル・ブランド)に区分し、当該企業が製品ブランド類型間での一貫性やバランスを取ろうとする現象を定性調査によって考察することを目的とした。 多国籍企業では、グローバル・ブランドが持つ売上高貢献度の高さや各国・地域での市場シェアの高さにより、リージョナル/ローカル・ブランドよりもグローバル・ブランドを重視する傾向が強まっている。しかし、リージョナル/ローカル・ブランドはグローバル・ブランドのパワーをさらに高める布石であり、その点を考慮した研究が今後必要である。
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