本研究は、これまであまり注目されていなかった公正価値会計の評価実務と理論(会計制度)の比較分析に重点を置くものであった。研究結果として、「一般的に非上場株式に関しては評価が非常に複雑であり、客観的な評価額の算定が困難であること」に加え、「国際財務報告基準(IFRS第9号)に従い、わが国で非上場株式の公正価値評価を全面的に導入することは、企業の財務情報に少なからず影響を与えること」の2点が明らかになった。 これら研究結果は、査読を経て国際学会での複数回にわたる報告及び複数の研究論文として結実し、想定通りの成果が生まれたと考えられる。研究を進める上で、当該研究助成は不可欠かつ有益であった。
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