研究課題/領域番号 |
26780264
|
研究機関 | 大阪経済大学 |
研究代表者 |
浅田 拓史 大阪経済大学, 情報社会学部, 准教授 (30580823)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 管理会計変化 |
研究実績の概要 |
2016年度は、昨年度から引き続き、インタビュー調査を主体とするフィールド調査を行った。昨年度までに実施した調査のデータ不足を補うために、いく人かのキーパーソンに対して調査を行った。特に、不確実な環境下で、企業が持続的な優位性を構築するための組織能力を明らかにすることを目的とした本研究課題の観点から、継続的に観察される組織の行動パターン(ルーティン)についてのデータの収集を中心とした調査を実施した。その結果、同じ管理会計システムを利用しつつも、状況が変化する中で、その利用方法を変化させていることについて、いくらかのデータが得られた。危機的状況下においてはトップダウンによる指示強制型のコントロールが行われているのに対して、平常時においては現場の創造性を許容する自律創造型のコントロールが行われている。そしてこのようなコントロールの利用方法の切り替えに、一定の反復的なパターンが観察されることが明らかとなってきた。このようなデータを基に、管理会計と持続的な優位性を構築するための組織能力との関係について、先行研究と比較しつつ成果論文を取りまとめる方向で検討中である。 本年度はこれらの成果を取りまとめて、研究会等で発表するなど、最終的な成果論文の執筆へ向けた準備を継続的に行ってきた。次年度においては、これまでに得られた研究成果を整理したうえで、追加的なデータの入手に努めるとともに、その成果を国内外の学会において発表するべく作業を進めているところである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
インタビュー調査の遅れに伴い、調査結果の取りまとめに、当初の想定よりも時間を要している。
|
今後の研究の推進方策 |
2017年度は、研究成果の取りまとめを集中的に行い、国内外の学会において成果を発表するとともに、学会・研究会等の機会から得られたフィードバックを加味して、国内外の査読誌に論文を投稿する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
調査及び成果の取りまとめが遅延したため、次年度使用額が生じている。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度において、主に調査及び研究成果発表のための経費として使用する予定である。
|