性同一性障害からトランスジェンダーへの、性を越境する行為の位置づけの脱精神医療化の過渡期に、本研究は位置づけられる。第一には、精神医学との関わりを、特に精神科医へのインタビューに着目し分析した。これは、国際学会で査読つきの発表をし、現在進行形で分析を進めている。第二には、トランジェンダーの中でも、性別二元的ではないあり方で生きていくXジェンダーの分析を行い、これは学会発表をすると共に、論考が書籍に収められた。第三に、性同一性障害とトランスジェンダーの差異に敏感な活動家に注目した調査をおこなった。すでに6名にインタビューを終えており、今後の調査研究への展開が見込まれる。
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