地域資源の活用を通じた地域づくりの広がりと近年の「資源」概念の刷新をふまえ、地域資源の「資源化のダイナミズム」に主に着目して、地域資源管理の社会技術の形成と成功要因、課題群の理論的把握を試みた。具体的には、森林資源や再生可能エネルギー資源の活用やブランド化を進める地域として、みなかみ町、葛巻町、西粟倉村、飯田市、山ノ内町等を調査対象地に設定し、現地調査やアクション・リサーチを行った。各地における「資源化のダイナミズム」を支える要因のひとつに、地域外の人的・情報ネットワークの活用可能性があり、ネオ内発的発展論との接合をはかることの重要性が示唆され、研究課題の新たな焦点化を可能とする知見を得た。
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