研究課題/領域番号 |
26780277
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
小野 奈々 滋賀県立大学, 環境科学部, 助教 (90507716)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 小さなコミュニティ / 政治的交渉力 / 環境ガバナンス / 市民参加 |
研究実績の概要 |
(資料収集)昨年度に引続き、本研究のキーワードである「小さなコミュニティの政治的交渉力」を検討するための事例収集を実施した。今年度は、滋賀県の愛知川流域の営農環境を改善するきっかけとなった永源寺第一ダムを誘致した農村集落にて、用水のガバナンスの仕組みとダムの用水の誘致に至った経緯などについてのヒアリング調査を広く実施した。また、あわせて歴史的資料を収集した。 (論文投稿)「小さなコミュニティの政治的交渉力」にかかわる事例として、以前より調査していたブラジル連邦共和国での鉱山コミュニティにおける環境ガバナンスについてのデータをもとに論文を投稿した。12月に学術雑誌に査読付論文として掲載されることになった。さらに、滋賀県愛知川流域での調査結果をもとに、これにかかわるテーマで報告書の担当章の執筆、書籍のひとつの章の執筆をした。書籍は3月に商業出版された。 (研究動向の把握)昨年度に引続き、本研究のキーワードである「小さなコミュニティの政治的交渉力」にかかわる文献を収集・整理した。今年度は特に、コミュニティと政治にかかわる文献を中心に資料を収集した。環境ガバナンスにかかわらせて、今後、これらの研究動向の整理を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請者が、年度当初に妊娠し、12月に出産したため、予定よりも進捗状況はやや遅れている。特に、妊娠期間中の体調不良のために、調査が進まなかったことと、その後、育児休暇を取得して育児に専念しているために研究作業を順調に進めることが困難であることの影響が大きい。
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今後の研究の推進方策 |
2016年度は科学研究費の支給をいったんストップし、研究を中断して育児に専念する予定である。2017年度から、復職するとともに、科学研究費の支給も再開させて、研究のための作業に専念する予定である。 復職後は、2016年度までに収集した調査結果をもとに、学会発表・学術雑誌への投稿のための作業を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に端数として2万円強の金額が残ったので、次年度に繰り越すこととしたため。
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次年度使用額の使用計画 |
研究再開年度の予算とあわせて、消耗品の購入などの予算として利用する予定である。
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