調査の結果、インドネシア人介護福祉士及びその候補生が直面する課題として「ワーク・ライフ・バランス」の問題が最も切実であることがわかった。外国人介護福祉士の資格取得後の日本でのQOLの保障をしきれていない現状が浮き彫りになった一方、帰国しても経験と技術をいかせる場は限定的で、必ずしも「キャリアアップ」にはつながらない。EPA制度は本人や本人家族、母国コミュニティへのウェルビーイングの向上に一時的・部分的に寄与はし得るものの、継続的で社会全体への影響を与え得るとは現状では言い難いことが明らかになった。
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