研究課題
若手研究(B)
長野県で初めて、医師,精神保健福祉士,公認心理士,薬剤師,作業療法士から成る多職種チームによる復職支援プログラム(リワークプログラム)を開始した.このプログラムを約4ヵ月実施することで,うつ病患者の,精神症状,認知機能,性格傾向,社会適応度,作業遂行能力,復職準備性を向上させ,復職率,就労継続率を高めることが明らかとなった.また,復職前に職場の担当者と連携して行う職場環境調整では,一般的な職場環境調整よりも詳細な評価に基づく個別性の高い配慮が可能となることが明らかとなった.
うつ病の復職支援
多職種で行うリワークプログラムの方法論や効果(短期的,長期的)が明らかになること,また,リワークプログラムと企業が連携して行う職場環境調整の有用性が明らかになることで,休職中のうつ病患者の復職支援をよりスムーズに行い,復職率や就労継続率を上げることができると思われる.このことは、うつ病患者のQOLの向上、試算されているうつ病による社会的な損失3兆901億円の軽減につながると考えられる.