研究の目的は、中山間地域で暮らす要介護高齢者の医療福祉ニーズの構造を明らかにして、その関連要因を検討することである。要介護高齢者12名、専門職12名に面接調査を行い、この結果から質問票を作成した。次に、中山間地域で暮らす要介護高齢者に対して、この質問票を用いた量的調査を行い、196名から回答を得た。 因子分析の結果、医療福祉ニーズについて「役割変化」、「住環境」、「療養生活費」、「情報アクセス」、「社会資源量の不足」の5因子が抽出された。さらに、この5因子を独立変数、生活満足度尺度kを従属変数として重回帰分析を行った。その結果、「役割変化」「住環境」「療養生活費」が生活満足度と関連を示した。
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