本研究では,小学生における協同的な学習に対する動機づけの発達的変化を明らかにすることを目的とした。小学3~6年生を対象に4年間の縦断調査を行った。まず,児童の協同的な学習に対する動機づけを測定する尺度を作成した。縦断データを比較した結果,学年の上昇とともに自律的な動機づけが低下する傾向がみられた。また,自律的な動機づけに対しては,心理的欲求の充足経験および教師の指導が影響を与えていることが明らかにされた。以上の結果から,児童期における仲間との協同的な学習に対する動機づけの発達的変化の傾向が示され,その支援に対する示唆を得ることができた。
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