研究課題/領域番号 |
26780360
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
明地 洋典 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (50723368)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 自閉症 / 社会的認知 / 社会的動機付け / 認知神経科学 |
研究実績の概要 |
これまで、本研究課題では社会的動機付けに着目して自閉スペクトラム者および定型発達者における社会的認知について検討を行ってきたが、平成27年度の結果から、自閉スペクトラム者においては、社会的動機付けと基礎的な社会的認知との間の関連は、当初に想定されたよりも密接ではない可能性が示唆された。そのため、自閉スペクトラム者における社会的困難は、社会的動機付けが弱いことによるものというよりは、むしろ社会的な事物以外のものへの選好性が定型発達者に比べて極端に高いことによる可能性が考えられるのではないか、という着想を得るに至った。近年の研究から、生後数ヶ月時には、後に自閉スペクトラムと診断を受ける子どもにおいても他者の目への選好性が見られるが、その後、選好性が減少することが明らかになっている。また、自閉スペクトラム幼児は、社会的刺激と幾何学図形を対呈示した場合、幾何学図形への選好性を見せる。自閉スペクトラム症の診断基準として「社会的コミュニケーションの困難」「著しいこだわり」が存在するが、何らかの特徴への強い選好があるために特定の事物へのこだわりに繋がり、また、社会的注意が発達的に持続せず、社会性が定型発達しない可能性も考えられる。選好性を鍵とすることで自閉症の統一的説明に繋がることも期待されるため、選好性に着目した研究を開始した。平成28年度が当初予定していた最終年度であったが、研究をまとめるところまで計画を進めることができなかったため、延長手続きを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度4月に海外から日本の大学に教員として赴任し、教務や学務に携わることが初めてであったため、研究に割く時間が予定より大幅に少なくなったため。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度に着手した研究を完遂する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度より大学教員として赴任したため、研究実施の時間を十分にとることが叶わなかったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
実験実施やデータ解析に伴う物品費、実験参加者や実験補助者への謝金、成果発表に伴う出版費等に使用する。
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