複数の特性について複数の立場の評定者が評定したときに得られるmultitrait-multiraterデータを利用して,確認的因子分析モデルの枠組みで測定の信頼性および弁別的妥当性,収束的妥当性を検討するため,2つの観点から新たな分析手法を提案した。1つ目は,複数の評定者による評定値の重み付き和得点を用いて信頼性と妥当性を評価する方法,2つ目は,同一立場の評定者が複数いる場合の方法である。実データを用いた適用例より,いずれの手法もその有用性が示唆された。今後,360度評価等の現場における実用が期待される。
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