研究課題
本研究の主たる目的は、健康長寿の規定因であるレジリエンスが、性差によって影響を受けることを鑑み、その検討を可能にする評価ツールとしてのレジリエンス評価法の開発とレジリエンス増進のための包括的モデルを構築することにある。これを達成すべく26年度の目標と研究内容及び実績は以下であった。第1に、中高年者におけるレジリエンス評価尺度の開発である。特に、これまでの国内外の研究知見を統合した結果をもとに、レジリエンス尺度の初回の信頼性・妥当性の検証を予備的に行った後、8月の住民健診、9月の病院、施設での追加調査において800名近い対象者への大規模調査を実施し、尺度の信頼性、妥当性を確認した。2)1)と並行し、社会生活、前頭葉、筋運動系機能を測定し各班でデータ収集を行った。3)1)2)の結果を統合し、性差と加齢によるレジリエンスの違い、及び社会生活、前頭葉、筋運動系機能との相互関連性について横断的に分析する準備を行った。以上であり、26年度はおおむね上記の目的を達成することができた。
2: おおむね順調に進展している
本研究の主たる目的は、健康長寿の規定因であるレジリエンス評価法の開発を行うことを最優先し、本研究を遂行する上で各班の役割分担が明確であったこと、当初の予定通りの期間にすべての調査・実験を行うことができたためである。第1に、中高年者におけるレジリエンス評価尺度の開発については、第2の住民検診に先立ち、これまでの国内外の研究知見を統合した結果を整理し、予備的研究を開始することができたことが研究の遂行を助ける形になった。また、上記と並行し、当初予定を計画したとおり、社会生活、前頭葉、筋運動系機能を各班との役割分担の上で測定し各班でデータ収集を行うことができた点が研究のスムーズな遂行に影響を与えた。以上が理由である。
26年度において作成したレジリエンス尺度の精度を高めるため、再度26年度の尺度による信頼性、妥当性について検討を進める。また26年度と同様の中高年者におけるレジリエンスの程度が社会生活、前頭葉、筋運動系機能とどういった関係性にあるかの縦断的検討を行うため、26年度同時期に検査を実施する。その際に、本研究が最終年度で発達モデルを構築するための性差の影響を加味した予備的縦断データの整理と分析を行う。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (10件)
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