本研究は3年間を通じて、新しいレジリエンス尺度を開発し、レジリエンスと認知機能、前頭葉機能との関連を検討することとした。レジリエンスが(1)ポジティブな受容、(2)拒否、(3)コントロール不能の3つで説明できることを見出した。これは、多くの先行研究に符合する結果である。第2の検討課題において、本研究は40代から50代の認知機能と前頭葉機能の成績が男女で同程度であるのに比べ、言語流暢性や論理記憶では70代以降で異なるパターンを示すことがわかった。さらに姿勢の保持についても男性では70代から80代で60%の減少、女性は65%の減少を示した。このパターンはレジリエンスの結果と符合することを示した。
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