本研究の目的は,児童期の問題行動と向学校的行動を明らかにし,問題行動を抑止し,向学校的行動を促進する教師の関わりを3年間にわたる縦断調査によって検討することであった。本研究から,5因子から構成される問題行動尺度を構成した。また,3因子から構成される向学校的行動尺度を構成した。問題行動を抑止し,向学校的行動を促進する教師の関わりは,年次によって異なっていた。小4では学習面の関わり,小5では事後的関わり,小6では事後的関わりと学習面の関わりが問題行動を抑止した。また,小4では能動的関わり,事後的関わり,学習面の関わり,小5では学習面の関わり,小6では能動的関わりが向学校的行動を促進した。
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