研究課題
本研究の目的は、バウムテストに関する以下の4つの現代的問題を解決し、バウムテスト理論を洗練させ、実践者と研究者に対し、信頼に足る知見、実践的に有益な知見を提供することである。これらの課題は、これまでの調査研究・文献研究から導き出されたものである。本研究で仮定された現代的問題とは、①昔の知見は現在どれほど活用可能であるのか、②集積されてきた知見は実践的な子ども理解に寄与できるのか、③多くの解釈仮説が複雑な要因をあまりに排除しているが、バウム表現を一線型的にだけ理解しない理論が必要ではないか、④指標の解釈仮説が洗練されていないのではないか、である。平成27年度の研究実績は以下のとおりである。課題①:中学生の今昔比較は平成26年度に論文化した。大学生の今昔比較を行うためにデータを検討し、平成28年度の国際学会発表の準備をした(発表確定)。課題②:中学生のバウム表現と知能指数との関連を検討し、論文投稿準備を行うとともに、あたらしく小学1年~中学3年までの描画結果を収集した。課題③:バウムという主題の特徴を≪ゆらぎ≫という観点から検討し、論文投稿準備を行った。課題④:バウム理解の中でも特に有意義とされる幹先端処理に着目し、劇団員とイラン人青年女性の描画結果を分析して学会発表を行った。
2: おおむね順調に進展している
平成27年度は、新しくデータを収集することができ、多くの学会発表を行うことができた。そのため、当初の目標は達成できる状況である。しかし、得られた知見を論文として形にすることが、やや遅れている。外国語論文としてまとめることが課題となっている。
平成28年度は本研究の最終年度である。論文作成に特に時間を使いたい。本研究の結果・成果を広く公表することが、本研究の核だからである。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 4件、 謝辞記載あり 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 10件、 招待講演 1件)
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