本研究では,自殺問題を抱える学生に対応する大学教職員の負担感および大学生の自殺関連行動とその回復要因、さらに援助要請や自殺予防教育のあり方を検討した。まず、大学の教職員がハイリスク学生に対応する際、単独でサポートしようとすることで不安を募らせていることが分かった。キャンパスカウンセラーと教職員との連携体制の構築が喫緊の課題であると考えられた。また、大学生の自殺保護因子を検討した結果、危機からの回復には、家族・友人のサポート授受が大きな要因であった。さらに、援助要請意図は、学校に満足し,教員を信頼できることで醸成される可能性が示唆された。
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