本研究では,口腔乾燥の原因が明らかでない心因と診断されるドライマウス患者の中で認知行動療法によって改善が期待できる患者をスクリーニングする方法とともに,その介入方法の確立を目指した。研究の結果,ストレッサーに対する認知的評価である影響性およびコミットメントを用いたスクリーニングで,認知行動療法による介入が必要な患者を鑑別することが可能であることが明らかにされた。また,心理的介入法として,QOLの重要性を強調し重大な疾患の可能性を検討するための心理教育,リラクセーション,機能障害に関連する回避行動の改善を目指した影響性およびコミットメントへの認知的再体制化から構成されるプログラムが開発された。
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