本研究では、医療機関において心理職が自殺対策を含めた業務を他の職種と協働で行う際に必要なスキルを明らかにし、そのスキルを評価するための「心理職協働スキル評価尺度」を開発することを目的とした。1年目は系統的レビューを行い、新たな尺度を開発する必要性を確認した。そして、構成概念、尺度項目を検討した。2年目は質問紙調査により内容的妥当性を検討した。さらに医療機関で他の職種と協働している臨床心理士を対象にして尺度原案を用いた質問紙調査を実施した。そして各項目の得点分布の偏り等を確認して項目を削除し尺度暫定版とした。今後、実態調査や教育プログラム効果測定のツールとして本尺度が活用されることが期待される。
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