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2015 年度 実施状況報告書

仮想現実への自己投影が身体認知と感情反応に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 26780418
研究機関広島大学

研究代表者

金山 範明  広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 特任助教 (90719543)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード身体認知 / 脳波 / 感情
研究実績の概要

本年度は、研究計画のうち平成26年度に計画された研究に関して研究発表を行った。また本研究は研究計画でも示唆されたEcole polytechnique fdederale de Lausanne(EPFL)との共同研究で行っており、技術交換に関しても積極的に取り組んだ。11月にはEPFLの認知神経科学研究室のDirector、Dr. Blanke氏の来日に際して研究相談を行っており、今後の発展的な計画に関して議論を行った。さらに、本研究計画の重要な要素であるラバーハンド錯覚に関して、影響をあたえる様々な変数を検討し、これに関して学会発表を行った。また大きな研究方針に関する講演を、ヴァーチャルリアリティに関する研究会、及び工学研究者の学会等で行い、学際的な研究推進を行うための研究協力体制の構築にも尽力した。
延長申請をして、翌年度も研究を継続することとしたため、ここまでで完遂しなかった感情価を含めた研究を継続して行う。なおその際に重要となる感情価の脳内表現に関する基礎研究は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」、広島大学「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点」における取り組みと一部重複して行い、これを国際学会で発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新規調達した機器の調整に時間がかかったため、平成27年度に予定していた予備実験の実施時期が大幅に遅れてしまった。これにより本研究課題の2年間での完遂が困難になった。具体的には、平成27年度に計画されていた実験の遂行、データの解析、成果発表が未遂であり、これを行うためには計画を延長せざるを得なくなった。よって延長申請を行い、予定より一年延長した計画に変更した。具体的には研究計画の②に当たる部分を、本年度終盤から準備・予備実験を行い、延長した平成28年度に実施することとした。

今後の研究の推進方策

進捗状況にも報告したように、実験計画の27年度に完了するはずだった実験を翌年度(28年度)に繰り越すこととした。平成28年度は、別の研究費における事業も開始されたため、どちらの研究も効率的に推進できるよう、計画を一本化しており、実験自体はそちらの準備が整う6-7月あるいは9月以降に一括で行う計画とする。解析に関しては既に自動化された解析法が、27年度までの事業で整備してあるため、時間をかけずに年末までには完了させ論文化および学会での発表を検討することが可能である。

次年度使用額が生じた理由

実験の進捗が遅れたため、実験の実施とデータ解析をそれぞれ次年度に行うこととした。また成果発表に関しても、国際会議でのセッションオーガナイズにおいて費用が必要であるため繰り越しをして資金を確保した。

次年度使用額の使用計画

解析ソフトのライセンス更新および、成果発表のための国際学会参加、発表等に関わる費用として使用する。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] Ecole polytechnique federale de Lausanne(Switzerland)

    • 国名
      スイス
    • 外国機関名
      Ecole polytechnique federale de Lausanne
  • [国際共同研究] University of Trento(Italy)

    • 国名
      イタリア
    • 外国機関名
      University of Trento
  • [雑誌論文] Tuning of temporo‐occipital activity by frontal oscillations during virtual mirror exposure causes erroneous self‐recognition2015

    • 著者名/発表者名
      Serino, A., Sforza, AL., Kanayama, N., van Elk, M., Kaliuzhna, M., Herbelin, B., Blanke, O.
    • 雑誌名

      European Journal of Neuroscience

      巻: 42 ページ: 2515-2526

    • DOI

      10.1111/ejn.13029

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 外界認知と身体認知の統合過程を脳で測る2015

    • 著者名/発表者名
      金山範明
    • 学会等名
      第16回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県・名古屋市)
    • 年月日
      2015-12-16 – 2015-12-16
    • 招待講演
  • [学会発表] Detecting emotional component from EEG waveforms using ICA decomposition2015

    • 著者名/発表者名
      Kanayama., N, Makita, K., Kozuma, R., Machizawa., M., Sasaoka, T., Okada, G., & Yamawaki, S.
    • 学会等名
      Neuroscience 2015
    • 発表場所
      Chicago (United States of America)
    • 年月日
      2015-10-20 – 2015-10-20
    • 国際学会
  • [学会発表] 安静時およびラバーハンドイリュージョン中の低周波脳血流と血漿中BDNF濃度の関連:NIRSを用いた検討2015

    • 著者名/発表者名
      金山範明・中尾敬・松本知也・小西宏奈・櫻井悟・岡田剛・岡本泰昌・山脇成人
    • 学会等名
      日本心理学会第79回大会
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県・名古屋市)
    • 年月日
      2015-09-22 – 2015-09-22
  • [学会発表] ラバーハンドイリュージョンと皮質感位相同期の関連の検討2015

    • 著者名/発表者名
      金山範明・小西宏奈・櫻井悟・松本知也・岡本泰昌・山脇成人
    • 学会等名
      本認知科学会第32回大会
    • 発表場所
      千葉大学(千葉県・千葉市)
    • 年月日
      2015-09-20 – 2015-09-20
  • [学会発表] ラバーハンド錯覚中に起こる視触覚入力の処理過程2015

    • 著者名/発表者名
      金山範明
    • 学会等名
      ヒューマン情報処理研究会
    • 発表場所
      九州産業大学(福岡県・福岡市)
    • 年月日
      2015-07-18 – 2015-07-18
    • 招待講演
  • [図書] こころの発達と病気2016

    • 著者名/発表者名
      金山範明
    • 総ページ数
      31
    • 出版者
      クバプロ

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公開日: 2017-01-06  

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