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2014 年度 実施状況報告書

海馬歯状回の成熟度変化による行動変化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26780421
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

昌子 浩孝  藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 科研費研究員 (00466278)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード歯状回 / 光遺伝学 / 神経活動操作 / 成熟 / 脳機能行動解析
研究実績の概要

海馬歯状回の神経細胞は、様々な遺伝的・環境的要因により細胞の成熟度が変化することが報告されている。しかし、そのような神経細胞の成熟度の変化が脳機能や行動とどのような関係にあるのかについてはまだよく分かっていない。本研究では、部位特異的遺伝子改変技術および光遺伝学的技術を用いて、歯状回の神経細胞の成熟度を選択的に操作する方法を確立し、さらに、歯状回神経細胞の成熟度変化が脳神経活動や行動にどのような変化を引き起こすのかを解析することによって、成熟度変化の機能的役割を明らかにすることが目的である。これまでに、各種遺伝子改変マウスを入手・交配し、歯状回の神経細胞を光遺伝学的に刺激することが可能なマウスを得ることができた。また、このマウスの歯状回に光刺激を与えると、神経細胞の成熟度が変化し得ることがマーカー遺伝子の発現パターンや組織学的特徴から明らかになりつつある。これらの結果から、光遺伝学的操作により歯状回の神経細胞の成熟度が操作可能であることが示唆された。今後は、神経細胞の成熟度変化による脳機能や行動の変化について明らかにしていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究では、歯状回の神経細胞のみに光刺激を与えることが可能なマウスを得るため、複数系統の遺伝子改変マウスを交配・繁殖している。計画通りに実験を遂行するためには十分な個体数を安定的に確保する必要があるが、繁殖が大幅に遅れたため利用可能な個体数が少なく、予定していた実験が遅れる結果となった。

今後の研究の推進方策

今後は、十分な数のマウス個体が得られ次第、協力研究者の支援等を受けつつ速やかに計画した実験を進める。また、最近の研究報告から、当初の計画段階では予定していなかった解析を行う必要性も出てきている。新たな実験を実施することも視野に入れながら、適宜計画の修正等を行い、可能な限り研究計画を実行に移す。

次年度使用額が生じた理由

十分な数の実験用マウスが確保できなかったため、使用する予定であった飼育関連用品や各種実験等に必要な消耗品の購入を見送ったため。

次年度使用額の使用計画

次年度は、実験用マウスの確保が期待できるため、マウス飼育用品や光遺伝学実験用の脳内埋込装置、神経細胞の成熟度判定に必要な遺伝子・タンパク発現解析のための試薬・抗体等を順次購入していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Remote memory deficit in three strains of mutant mice with immature dentate gyrus phenotype2014

    • 著者名/発表者名
      Hirotaka Shoji, Tsuyoshi Takagi, Shunsuke Ishii, Isabella A Graef, Gerald R Crabtree, Paul W Frankland, Tsuyoshi Miyakawa.
    • 学会等名
      第37回日本神経科学大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2014-09-11 – 2014-09-13
  • [学会発表] Remote memory deficit in three strains of mutant mice with immature dentate gyrus phenotype2014

    • 著者名/発表者名
      Hirotaka Shoji, Tsuyoshi Takagi, Shunsuke Ishii, Isabella A Graef, Gerald R Crabtree, Paul W Frankland, Tsuyoshi Miyakawa.
    • 学会等名
      日本動物心理学会第74回大会
    • 発表場所
      犬山国際観光センター フロイデ
    • 年月日
      2014-07-19 – 2014-07-21

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公開日: 2016-06-01  

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