研究課題/領域番号 |
26780459
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研究機関 | 浜松大学 |
研究代表者 |
仲田 康一 浜松大学, 健康プロデュース学部, 講師 (40634960)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 学校運営協議会 / コミュニティ・スクール / キャリア教育 / ネットワーク / 相互参照 |
研究実績の概要 |
本年度は、研究目的を果たすため、以下の3つの点にわたる課題を実施し、一定の成果を得た。 第1に、昨年度に引き続き、ガバナンスやネットワークに関連する国内及び海外の論文や著作を収集・分析した。特に、ロンドン大学教育研究所のStephen Ball氏が中心となって進められたネットワーク・ガバナンスの批判的分析に注目し、その訳出を行うとともに、日本における適用可能性を考察した。 第2に、日本におけるキャリア教育政策やコミュニティ・スクール政策の現状を分析するため、これまでに実施したインタビュー・アンケートデータ等を(再)分析するとともに、資料収集を継続発展させた。具体的には、中央教育審議会等での審議状況の把握、関連アクターの社会活動のフォローとソーシャル・ネットワークでの関係性の分析、学校支援活動に関わるボランティアへの聞き取りなどである。 第3に、ネットワークガバナンスの動態を仮説的に描き、研究発表を行った。具体的には、日本学習社会学会・日本教育行政学会・日本教育経営学会で学会発表を行い、問題意識や方法、知見について、研究者間での意見交換を行った。これらは既に論文化可能な段階になっており、掲載先を検討している。また、特にコミュニティ・スクール政策に関しては、これまでの知見をまとめた著作を発表し、その中に普及期のコミュニティ・スクールの政策相互参照等について、ネットワーク・ガバナンスの観点を盛り込んだ。 次年度は、アンケートを実施することが中心的な課題となる。また研究成果の公表に向け、論文化等を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
関連する学会発表を進め、論文化可能な状態に概ね達している。 次年度実施するアンケートについても実施体制を整えている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はアンケート調査を実施する。既に行ったアンケートとの変化を把握するため、これまで実施した調査設問等を精査し、盛り込む予定である。 また、新たに盛り込む設問についても検討を進めている。可能ならば他の研究者から助言を得、より妥当性の高いアンケートを設計する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は、当初より予定していた出張のうち一定額が、他の研究資金等から支出することができた。 また、次年度は大規模なアンケートを予定しており、その体制や規模を充実したものとするため、本年度は可能な限り支出を圧縮した。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は、大規模なアンケートを行う。その設計や、配布・回収においては、なるべく配布先の学校現場で混乱を来さないよう、回答者別に色分けして封詰めをするなど発送放送を工夫する。 またアンケート内容の妥当性を高めるため、関連する研究者や実践家に可能な範囲で、専門的な助言を求める予定である。この際、専門的な知識の供与として謝金を発生させる可能性がある。
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