在仏マイノリティの学校の存在様式に関して、ムスリム学校10校をはじめとする計22団体の実地調査を行い、学校運営方法に関する共通点を中心に分析した。 そうしてフランスのムスリム学校では、行政による開校認可の困難さ、経営の困難さと流動性、イスラーム科目や事項の任意性、国民教育ブログラム充実への尽力および生徒の高い学力をもつという特徴が導き出された。フランスのムスリム学校は生徒にはムスリムである自由を、学校にはムスリム教育を施す自由が担保された学校であり、同時に「普遍的な」知の修養を目指し、フランス社会の価値観にそって、フランス社会に向けて「開かれた」教育を主体的に目指している学校であると結論づけた。
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