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2016 年度 実施状況報告書

物語テキストを協働的に読み深める授業についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 26780490
研究機関群馬大学

研究代表者

濱田 秀行  群馬大学, 教育学部, 准教授 (70627538)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード物語 / 読みの深まり / 視点 / 声 / 文学的文章 / 協働
研究実績の概要

平成28年度は,協力校(公立小学校2校)において継続的なフィールドワークを行い,授業観察・インタビュー調査によってデータを採集した。授業事例のデータの一部については文字起こしを行い,授業における物語についての読みの深まりについて授業実践者と議論を行うとともに分析・考察を進めた。この内容については,平成29年5月に学会において発表する予定である。
平成26年度までに収集したデータに基づき,物語を協働によって読み深める授業事例を分析・考察した研究を論文としてまとめた。これを査読付きの学術誌に投稿し,平成28年9月に採択された。この論文では,物語の出来事を多面的に意味づける読みの深まりが教室において協働的に達成される過程の詳細について明らかにした。
物語について読者が読みを深める過程についてのモデル構築を行った。文学教育研究,認知心理学等における物語の読みについての知見を整理し,近年の物語にかかわる議論を踏まえてこれらに対し批判的な検討を行った。文学体験を伴うような物語の読みの深まりについて議論する場合の基本的な単位として虚構世界の出来事を採用すべきこと,その出来事についてのイメージの精緻化において,登場人物の立場からの発話とその登場人物を対象化する発話が談話過程において相補的に絡み合うことを見出した。このモデル構築について論文としてまとめ,平成28年度の末に本学教育学部の紀要においてこれを発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

物語を読むことにかかわる理論的な検討と授業事例データの収集,ならびに分析,すべておおむね予定していた計画の通り進んでいる。

今後の研究の推進方策

平成29年度はこれまでに得たデータの整理と分析,考察を行い,論文化を図る。

次年度使用額が生じた理由

年度末に研究上に急を要する物品がなかったため。

次年度使用額の使用計画

29年度の助成金に加え必要な物品購入費や旅費として使用する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 文学教育のための物語論2017

    • 著者名/発表者名
      濱田秀行
    • 雑誌名

      群馬大学教育学部紀要 人文・社会科学編

      巻: 66 ページ: 37-49

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 読むことを主体的・協働的に学ぶための学習環境デザイン2017

    • 著者名/発表者名
      濱田秀行
    • 雑誌名

      月刊国語教育研究

      巻: 538 ページ: 22-27

  • [雑誌論文] 「読むこと」について対話的に学ぶことの出来る学習環境をデザインする2016

    • 著者名/発表者名
      濱田秀行
    • 雑誌名

      教育科学国語教育

      巻: 802 ページ: 48-51

  • [雑誌論文] 文学的文章についての読みが教室において深まる過程-中学校国語科の授業事例分析を通して-2016

    • 著者名/発表者名
      濱田秀行
    • 雑誌名

      国語科教育

      巻: 80 ページ: 39-46

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 物語についての子どもの読みが深まる過程2016

    • 著者名/発表者名
      濱田秀行
    • 学会等名
      全国大学国語教育学会
    • 発表場所
      新潟大学五十嵐キャンパス
    • 年月日
      2016-05-28
  • [図書] 他者と共に「物語」を読むという行為2017

    • 著者名/発表者名
      濱田秀行
    • 総ページ数
      186
    • 出版者
      風間書房

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公開日: 2018-01-16  

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