研究課題/領域番号 |
26780511
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
土田 幸男 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70710119)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 発達性ディスレクシア / ワーキングメモリ / 視覚的注意 / トレーニング |
研究実績の概要 |
2015年度は以下の点を実施した。 【1 視覚注意スパン・トレーニング課題の作成】Windows PC上で動作するトレーニング課題を作成した。プログラムを導入すればどのWindows PCにおいても,無意味な「幾何学図形」「傍線図形」「神代文字」といった刺激の呈示後200 ms前後という早い時間帯の視覚的処理をトレーニングすることができるように作成した。
【2 視覚注意スパンアセスメント用課題の作成】トレーニングの前後にアセスメントとして実施する,視覚注意スパンアセスメント用課題を作成した。上記プログラムと同様,どのWindows PCにおいても導入可能なプログラムを作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
北海道大学から琉球大学へと異動となり,物理的な実験環境および勤務内容等で環境が大きく変容した。このため,研究を継続するための環境調整に時間を要することとなった。
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今後の研究の推進方策 |
2016年度は成人にワーキングメモリトレーニングあるいは視覚注意スパントレーニングの片方を実施し,両トレーニングの効果が視覚処理にどのような影響を与えているのか脳波による事象関連電位を測定することで比較検討する。上記の結果をもとに,有効なトレーニングを児童に対して用いて実施していきたい。 研究の推進に当たっては,北海道大学の研究協力者と共同して,効率的な遂行を目指す予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
異動による研究環境の変容により,研究を行うための調整が必要となった。このため,幾つかの計画を遅らせ,次年度に申請することとした。
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次年度使用額の使用計画 |
2016年度は,被検者謝金,研究協力者の雇用として使用していく。実験参加者がトレーニングを確実に遂行する保証として,謝金は不可欠であるため,時給1000円程度を目安に支払う予定である。加えて,異動先の物理的研究環境の調整が難しいことから,前任先で研究協力者を雇用して,成人の実験を行っていくことを検討している。また,児童を対象に実験を行う際,効率的な遂行を果たすためには児童や保護者との調整を円滑に行う研究協力者が必要である。これらの結果を各学会において発表を行っていくため,そのための旅費としても用いたいと考えている。
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